この章のポイント
- 何が出るか先に決まっていれば、全部仕込んでおける
- 会社の宴会は、まだ2019年の水準に戻っていない
- 大人数の予約は、前払いかデポジットを取ってから受ける
現場の話店をやってきた中で見てきたこと
出張料理は、計算しやすい
- イベントなどに料理を出す出張料理では、何を作るか、何が注文されるかが事前に決まっている
- ほぼできあがった状態で持っていき、温めて出すだけ。現場に行ってからすごくスムーズ
- 仕込みの段階で全部作っておけるので、クオリティを上げられるし、慌てることもない
- 場所代がかからない(車で持っていく必要はある)
- それ以外はいいことばかり。すごく計算しやすい
団体予約・貸し切りは、どんどん受ける
- 出張料理と同じような感覚で考えられる
- コース料理のようにしておけば、何が注文されるかまで決まる。来る前に全部仕込んでおける
お会計団体予約
1人5,000円 × 20人
合計¥100,000
一気に入ってくる。人件費も2人で悠々と回せる。優秀な人なら1人でもできるくらい。
- 団体予約も、通常の予約も、どんどん受け入れた方がいい
データで答え合わせ2025〜2026年の調査・統計
条件つき
出張料理・団体予約・貸し切りはどんどん受ける
全部仕込めるので運営が楽になる、という利点はそのとおりです。ただ「どんどん」には、3つの注意がいります。
1. 会社の宴会は戻りきっていない
- 忘年会・新年会を開く企業は2025年度に57.2%。前年度の59.6%から下がり、2019年度の78.4%にはまだ遠い [1]
- 職場・仕事関係の忘年会に参加予定の人は34.5%で、2019年の45.1%に届かない [2]
- 会社の大宴会より、友人同士の少人数の集まりが好まれる傾向がある [1]
2. 団体の無断キャンセルは被害が大きい
- 団体の無断・直前キャンセルは、平均10.5人・最大60人。被害額は平均約8万円、最大80万円(2026年4月、飲食店207店の調査) [3]
3. 大人数の料理は、食中毒の規模も大きい
- 2025年に患者が500人を超えた食中毒2件は、どちらも仕出屋の弁当だった [4]
- 営業許可は人ではなく施設に出る。お客さんの家で作る出張料理は、内容によって許可の要否が変わるので、保健所に確認する [5]
今のデータに合う言い方少人数の貸し切りは、どんどん受ける。会社の大宴会は、前払いかデポジットを取ってから受ける。出張料理は、保健所に許可の範囲を確認してから始める。
予約の受け方と無断キャンセルの対策は、第11章 予約と無断キャンセルで詳しくまとめています。
出張料理も、団体の貸し切りも、事前に全部仕込んでおけます。だから、利益を出しやすい形です。
現場で見てきたこと
出張料理は、計算しやすい
第6章の話から少しそれますが、出張料理の場合は、何を作るか、何が注文されるかが事前に決まっています。イベントなどに料理を出していく業者さんは、よくあると思います。
出張料理では、ほぼできあがった状態で持っていって、あとは温めて出すだけです。だから、現場に行ってからがすごくスムーズです。
仕込みの段階で全部作っておけるので、クオリティを上げることもできますし、慌てることもありません。場所代もかかりません。車で持っていかなければいけない、という手間はありますが、それ以外はいいことばかりです。すごく計算しやすく、利益を出しやすい業態だと思います。
団体予約・貸し切りは、どんどん受ける
お店でも、これと同じような感覚で考えられるのが、団体予約の貸し切りです。これは、どんどん受け入れた方がいいです。
貸し切りをコース料理のような形にしておけば、何が注文されるかまで決まります。だから、お客さんが来る前に全部仕込んでおけます。
しかも団体だと、売上が一気に入ってきます。
団体予約:1人5,000円 × 20人 = 100,000円
これくらいの団体なら、人件費も2人で悠々と回せます。優秀な人なら、1人でもできるくらいです。
団体予約も、通常の予約も、どんどん受け入れた方がいいです。
データで答え合わせ
出張料理・団体予約・貸し切りはどんどん受ける
判定:条件つき
全部仕込めるので運営が楽になる、という利点は、そのとおりです。ただ、「どんどん」受けるには、今は3つの注意がいります。
注意1 会社の宴会は戻りきっていない
忘年会や新年会を開く企業は、2025年度に57.2%でした。前年度の59.6%から下がっていて、2019年度の78.4%にはまだ遠い数字です[1]。
職場や仕事関係の忘年会に参加する予定の人も34.5%で、2019年の45.1%に届いていません[2]。会社の大きな宴会よりも、友人同士の少人数の集まりが好まれる傾向がある、とされています[1]。
注意2 団体の無断キャンセルは被害が大きい
2026年4月に飲食店207店を調べた調査では、団体の無断キャンセルや直前キャンセルは、平均10.5人、最大60人でした。被害額は平均で約8万円、最大で80万円です[3]。
20人の貸し切りの日に誰も来なければ、その日の売上はなくなり、仕込んだ食材も無駄になります。
注意3 大人数の料理は、食中毒の規模も大きい
2025年に患者が500人を超えた食中毒は2件ありましたが、どちらも仕出屋の弁当でした[4]。一度にたくさん作る料理ほど、何かあったときの被害は大きくなります。
また、営業の許可は、人ではなく施設に出ます。お客さんの家で料理を作る形の出張料理は、内容によって許可が要るかどうかが変わるので、保健所に確認する必要があります[5]。
今のデータに合う言い方
少人数の貸し切りは、どんどん受けます。会社の大きな宴会は、前払いかデポジットを取ってから受けます。出張料理は、保健所に許可の範囲を確認してから始めます。
予約の受け方と、無断キャンセルの対策は、第11章 予約と無断キャンセルで詳しくまとめています。
出典
- 東京商工リサーチ「忘年会・新年会の実施調査」(2025年12月)
- @DIME(ホットペッパーグルメ外食総研、忘年会調査)
- シンクロ・フード「無断キャンセルに関する調査」(2026年4月)
- 厚生労働省「令和7年食中毒発生状況の概要」
- @SOHO(出張料理と営業許可)