第11章 調査
予約と無断キャンセル
個人店の予約は、今も約半分が電話です。一方でお客さんはネット予約に傾いています。無断キャンセルは、予約を確認する一手間で守ります。
この章のポイント
- 個人店の予約は約半分が電話、台帳は紙が最多。お客さんはネット予約に傾いている
- 無断キャンセルを重要な問題と考える店は76%。キャンセル料を全額回収できた店は11.2%
- 予約の再確認と、Googleマップから自分の予約ページへのリンク
店は電話と紙、お客さんはネット
- 12月に最も多かった予約の経路は電話48.6%、グルメサイト29.6%(2024年1月、375店。7割が1店舗の店) [1]
- お客さんの管理に実際に使っている道具は、紙の台帳43.7%、予約台帳システム32.8% [1]
- 予約のツールを使っていてもうまくいっていない店の悩みは、複数ツールをまたいだ二重予約の防止44.7%、その場での席の管理36.2%、電話予約の手入力25.5% [1]
- 年末は電話が多すぎて、人数の変更・アレルギー・キャンセルの連絡を受け損なうトラブルも起きている [2]
- お客さんの側は、ネット予約が約50%、電話が約35%。最も多い予約先は店の公式サイト(2026年) [3]
無断キャンセルは、多くの店が泣き寝入り
- 無断・直前キャンセルを「重要な問題」と考える店は56.2%、「やや重要」が20.1%で、合わせて76%(2026年4月、207店) [4]
- している対策は、キャンセルポリシーの設定45.9%、確認の電話24.2%、SMS・LINE・メールでの確認12.9%、事前決済4.6%。何もしていない店が32.5% [4]
- キャンセル料を全額回収できた店は11.2%。まったく回収できない店が30.3%で最も多い [4]
- 経済産業省などのレポートは、予約の再確認、キャンセルポリシーと料金の明示、高額・大人数の予約での事前決済を勧めている(2018年) [5]
- カード情報を事前に登録してもらうと、無断キャンセルが大きく減ったという予約サービス会社の自社データもある [6]
電話のAI応答も出てきた
- AIが電話予約を受けるサービスが出ている。月5,000円+来店1人あたり200円の成果報酬型の例もある(2022年発表) [7]
- ただし店にかかる電話のうち新規予約は30〜50%で、残りは変更・コースの質問・道案内・忘れ物。AIはコース予約が苦手という指摘もある [8]
予約の台帳の料金
- リクルートのレストランボードは基本機能が無料。食べログノートは食べログのネット予約を使えば無料。無料の台帳は、グルメサイトの手数料とセットになっている [9]
- ebicaは初期3万円・月1万円から。トレタやTableCheckは料金が問い合わせ制 [9]
- Googleビジネスプロフィールから自分の予約ページにリンクすれば、送客の手数料なしで予約を受けられる [10]
居酒屋など小さな店向けに、店の席レイアウトと予約をつなぐ予約アプリ「セキラク」を作っています(準備中)。予約が入ったら店に必ず通知が届くこと、店から電話かメールで確認がとれたら予約成立にすること、を考えています。この確認のやり方は、上の経済産業省のレポートが勧める「予約の再確認」と同じ方向です。
個人店の予約は、今も約半分が電話です。一方で、お客さんの側はネット予約に傾いています。無断キャンセルは、予約を確認する一手間で守ります。
この章は、2024〜2026年の調査と、各社の公式情報をもとにまとめています。
店は電話と紙、お客さんはネット
2024年1月の調査(375店、7割が1店舗のお店)で、12月に最も多かった予約の経路を聞くと、電話が48.6%、グルメサイトが29.6%でした[1]。
お客さんの管理に実際に使っている道具も、紙の台帳が43.7%で最も多く、予約台帳のシステムは32.8%でした[1]。
予約のツールを入れていても、うまくいっていないお店はあります。その悩みは、複数のツールをまたいだ二重予約の防止(44.7%)、その場での席の管理(36.2%)、電話で受けた予約の手入力(25.5%)でした[1]。年末は電話が多すぎて、人数の変更やアレルギー、キャンセルの連絡を受け損なうトラブルも起きています[2]。
ところが、お客さんの側は違います。2026年の調査では、ネット予約が約50%、電話が約35%で、最も多い予約先はお店の公式サイトでした[3]。お店は電話と紙で受けているのに、お客さんはネットで予約したい。ここに、ずれがあります。
無断キャンセルは、多くの店が泣き寝入り
2026年4月に207店を調べた調査では、無断キャンセルや直前キャンセルを「重要な問題」と考えるお店が56.2%、「やや重要」が20.1%で、合わせて76%でした[4]。
それなのに、対策はあまり進んでいません。している対策は、キャンセルポリシーの設定(45.9%)、確認の電話(24.2%)、SMS・LINE・メールでの確認(12.9%)、事前決済(4.6%)で、何もしていないお店が32.5%ありました[4]。
キャンセル料を全額回収できたお店は、11.2%しかありません。まったく回収できないお店が30.3%で、最も多い答えでした[4]。
対策の方向は、すでに示されています。経済産業省などのレポートは、予約の再確認、キャンセルポリシーと料金の明示、高額や大人数の予約での事前決済を勧めています(2018年)[5]。カード情報を事前に登録してもらうと無断キャンセルが大きく減った、という予約サービス会社の自社データもあります[6]。
電話のAI応答も出てきた
電話の予約を、AIが受けてくれるサービスも出てきました。月5,000円と、来店1人あたり200円の成果報酬、という料金の例もあります(2022年発表)[7]。
ただし、お店にかかってくる電話のうち、新規の予約は30〜50%です。残りは、予約の変更、コースの質問、道案内、忘れ物などです。AIはコースの予約が苦手だ、という指摘もあります[8]。
予約の台帳の料金
予約の台帳には、無料のものもあります。リクルートのレストランボードは、基本機能が無料です。食べログノートは、食べログのネット予約を使えば無料です。ただし、こうした無料の台帳は、グルメサイトの手数料とセットになっています[9]。
有料のものでは、ebicaが初期費用3万円・月1万円から、トレタやTableCheckは料金が問い合わせ制です[9]。
もうひとつ覚えておきたいのは、Googleビジネスプロフィールから自分のお店の予約ページにリンクすれば、送客の手数料なしで予約を受けられることです[10]。
飲食店の予約専用アプリ「セキラク」について
居酒屋など小さなお店向けに、お店の席レイアウトと予約をつなぐ予約アプリ「セキラク」を作っています(準備中)。
予約が入ったら、お店に必ず通知が届くこと。そして、お店から電話かメールで確認がとれたら、予約が成立すること。この2つを考えています。この確認のやり方は、上の経済産業省のレポートが勧める「予約の再確認」と同じ方向です。
まとめ
小さなお店の予約は、今も電話と紙が中心です。お客さんがネットで予約したいなら、Googleマップから自分の予約ページにつなげておく。そして無断キャンセルは、予約を確認する一手間で減らしていきます。大人数の予約は、第7章で見たように、前払いかデポジットを取ってから受けます。